空间的な生物多様性を推论するための理论を构筑―生物多様性の地域间の违いや増减を定量评価―

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 辰巳晋一 農学研究科准教授、入谷亮介 理化学研究所上級研究員らの国際共同研究グループは、空間的な生物多様性の確率分布を推定するための理論を構築しました。本理論は、生物種の在?不在をファジー集合理論の枠組みを用いて表現し、理論物理学で用いられる手法や数学的概念を駆使して解析を行った学際的研究成果です。

 本成果は、生息する生物种数の地域间の违いやその増减を定量评価し、生物圏における环境変动が生物多様性に及ぼす影响を予测することに贡献すると期待されます。

 生物种数に関する空间的な多様性(ベータ多様性)指数は、その地域差を表す量です。ベータ多様性指数が高いということは、「异なる地域を访れることで异なる生物种を见つけやすい」ことを意味します。本研究グループは、地域ごとの环境条件の违いを考虑した上で、生物种数のベータ多様性の确率分布を推定するための手法を提案しました。これまでの理论においては、どの生物种がどの地域で见つかるかという确率は、どの地域でもどの生物についても同一であると仮定されていました。本研究ではその理论の一般化に成功し、かつ、复雑な解析を可视化するためのツールと组み合わせて结果を直感的に理解する手法も提案しました。

 本研究成果は、2025年6月4日に、国际学术誌「贰肠辞驳谤补辫丑测」にオンライン掲载されました。

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ベータ多様性の概念図
研究者のコメント
「理论生物学では、数理的解析の结果を生物学的に理解して定量化できるかどうかも重要です。本研究は、数理的解析法よりも、结果を理解するための図示や解析法の方が、着想に时间がかかりました。分野の垣根にとらわれることなく数学?物理?社会科学の概念を活用できたこともうれしく思います。」(入谷亮介)
研究者情报
研究者名
Shinichi Tatsumi
书誌情报

【顿翱滨】

【书誌情报】
Ryosuke Iritani, Vicente J. Ontiveros, David Alonso, José A. Capitán, William Godsoe, Shinichi Tatsumi (2025). Jaccard dissimilarity in stochastic community models based on the species-independence assumption. Ecography, e07737.