无动力かつ人的操作が不要な陆上设置型フラップゲートの実用化

无动力かつ人的操作が不要な陆上设置型フラップゲートの実用化

2013年5月20日


左から間瀬肇 防災研究所教授、安田誠宏 同助教、仲保京一氏(日立造船株式会社)

 このたび、本学と日立造船株式会社が共同研究を行った「无动力かつ人的操作が不要な陆上设置型フラップゲート(防水设备)」が、実用化されることとなりました。本设备は、津波や高潮、洪水そのものの浸水による浮力を駆动力として利用し、浸水を防ぐという、新しい作动原理の津波対策设备です。

 东日本大震灾では、多くの水门や陆闸(りっこう)が停电で远隔操作できない状况となり、手动によるゲート闭锁作业に従事した消防団员の方々が数多く被灾しました。本设备は人的操作を必要としないため、操作者を危険にさらすことがありません。さらに、事前闭锁の必要がなく、津波が到达するまで避难を妨げないことから、平成25年3月に国がまとめた「水门?陆闸等の整备?管理のあり方(提言)」の中でも今后の活用が期待される技术として明记されております。

 また、津波対策设备として以外にも、近年、増加倾向にある都市水害等、さまざまな水害への対策设备(洪水、高潮、避难ビルや地下街の出入口など)として利用可能です。

设备の概要

 陆上设置型フラップゲート(以下、本设备)は、扉体、侧部戸当りおよび床板を主要な部材として构成される可动式の防潮设备であり、陆闸门あるいは防水扉などとしての使用を想定するものです。本设备は、通信装置や駆动装置、动力装置等、电気系の装置类を备えておらず、浸水时に生じる浮力のみを利用して津波进入路を闭锁することができます。可动部である扉体は、通常倒伏した状态で津波の进入路を横断するよう设置され、浸水によって扉体自体に生じる浮力を利用して、底部回転轴を中心として旋回起立することで连続した防潮壁を形成します。本设备の设置イメージを図1に示します。代表的な従来型防潮设备は、図2に示すような横引きゲートですが、駆动装置类を备えたこうした防潮设备は、本来、高潮対策用であり、地震直后において、设备を作动させるための各种装置の确実な作动を担保することは困难です。浸水による浮力を利用して扉体を作动させる本设备であれば、故障?停电の悬念を伴う装置类を使用することなく、确実に开口部を闭锁することが可能です。


(左)図1:フラップゲート式防潮堤、(右)図2:従来の横引きゲート

设备の特长

 东日本大震灾では、多くの水门や陸閘が停電で遠隔操作できない状況となり、手動によるゲート閉鎖作業に従事した消防団員の方々が数多く被災しました。これからの津波対策設備は、ソフト対策を妨げるものであってはなりません。しかしながら、遠隔操作装置をすべての陸閘に備えることは現実的ではありません。そうは言っても、常時閉鎖した状態で陸閘を運用するとなると、日常生活において多大な負担を強いることになります。本设备の特长とその効果は以下に示すとおりであり、平成25年3月に国がまとめた「水門?陸閘等の整備?管理のあり方(提言)」の中でも今後の活用が期待されています。

特长

  1. 动力や駆动装置、センサーなど、电子机器类を用いずに、浸水による浮力のみで扉体闭锁を実现している。(図3)
  2. 无人での作动を実现するため、周囲の人に危害を加えないよう扉体の急激な动作防止を実现している。
  3. 车両の通过に十分耐えうる强度を确保しながら、小さな浸水で扉体が直ちに浮上を开始する。


図3:流水水槽による扉体浮上の様子

効果

  1. 人為的な操作を必要とせず、操作者が危険にさらされることがない。
  2. 故障のリスクを有する装置类を备えておらず、确実な作动が期待できる。
  3. 短时间の间に到达する津波にも操作遅れが生じない。
  4. 津波の到达直前まで避难路としての使用が可能である。
  5. 従来设备と比较して安価で、かつメンテナンスが容易なため、地域のさまざまな要求に対応できる。

用语説明

陆闸(りっこう、りくこう)

堤防等の海侧にある施设(渔港、港湾、砂浜)を利用するために、车両や人の通行ができるように途切れさせてある开口部を、津波や高潮等の増水时に、その开口部を塞いで浸水を防ぐ役割を果たす门扉

 

  • 朝日新聞(5月21日 34面)、京都新聞(5月21日 26面)、産経新聞(5月21日 3面)、中日新聞(5月21日 31面)、日本経済新聞(5月21日 31面)、毎日新聞(5月21日 25面)および読売新聞(5月21日 8面)に掲載されました。