第25代総長 松本 紘
総长の松本 紘です。
本日は、お招きいただきありがとうございます。
宇治キャンパス公開懇親会の開催を記念して、一言ご挨拶申し上げます。
この宇治キャンパスの出発は、皆様もよくご存じのことと思いますが、昭和22(1947)年です。旧陆军の土地を木材研究所(后の木质科学研究所)が无偿贷与を受けたことに始まります。昭和24(1949)年5月、新しく诞生した「京都大学」の宇治分校となり、教养部が置かれました。教养部は后に吉田キャンパスに统合されましたが、宇治キャンパスは自然科学系の研究キャンパスとして位置づけられてきました。
现在、宇治キャンパスにおける研究は、自然科学系の殆どの分野にわたる研究を行っており、本学の先端的な研究?教育の拠点となっております。4つの研究所(化学研究所、エネルギー理工学研究所、生存圏研究所、防灾研究所)と4つの大学院研究科(农学研究科、エネルギー科学研究科、工学研究科、情报学研究科)の他に2つのセンター(产官学连携センター、低温物质科学研究センター)があり、さらに、3つのユニット(生存基盘科学研究ユニット、次世代开拓研究ユニット、宇宙総合学研究ユニット)があります。また、この宇治キャンパスには、约800名の教职员と约930名の学生が活跃されています。
大学に课せられた使命の第一は教育であります。「知の伝承」を通して広く人材を育成することにあります。第二の使命は、最先端の研究活动を行い、「知の创造」、「知的体系の构筑」のため深く真理を探究することであります。また、大学における创造的な研究活动は、その过程に学生たちを参加させ、人材を育成することが含まれます。このように大学における教育と研究は车の両轮をなすものであり、不即不离でなければなりません。
この宇治キャンパスにおいても、大学の使命であります教育と研究とが、十分に果たされているものと存じます。
第叁の使命は、社会贡献であります。社会贡献にはいろいろな形态があります。知の社会発信、产官学连携、政策提言、附属病院の高度医疗など多様な展开が可能であり、明日、明后日に开催されますキャンパス公开も「知の社会発信」の一つであります。
宇治キャンパス公开は、「特色のある最先端の研究の公开を通じ产官学连携の推进、地域に开かれた大学の実现、各研究所?センター等の研究者の交流」を目的に毎年开催されています。
宇治キャンパス公開の起源は、平成9年に京都大学百周年記念協賛講演会を実施したことに始まり、今年で12回目となり、今年度キャンパス公開のテーマは「宇治キャンパスからのメッセージ -未来を拓くみんなの科学-」です。宇治キャンパスから、多くのメッセージが未来に発信されることを期待しています。
また、宇治キャンパスでは、来年の秋に「京都大学宇治おうばくプラザ」と呼ばれる学生、大学院生の福利厚生、また、地域住民に开かれた新しい施设が完成します。世界の研究者が国际会议に集い、地域住民をはじめ一般の方と学生、教职员等との活発な交流が期待されています。来年はこのおうばくプラザがキャンパス公开のメイン会场になると思われます。
明日からのキャンパス公開が、多くの参加者で大いに賑わうことを祈りまして、私のご挨拶といたします。